もっとも有名なピラミッド、ギザのピラミッド
形は、四角錐(しかくすい)をしている。
だから、ピラミッドの形は、
四角錐が当たり前だと、
思っている方が多いのでは。
実際は、四角錐以外のピラミッドもあり、
四角錐のピラミッドは、
「真正ピラミッド」と呼ばれている。
ギザの三大ピラミッドのそばにも、
違う形のものが。
手前三基のピラミッドの内、
左二つが階段状になっている。
この形のものは、
「階段ピラミッド」と呼ばれている。
三基は王妃達のピラミッドで、
奥にあるメンカウラー王の妃。
さらに大きい階段ピラミッドが、
カイロ南25㎞のサッカラにある。
ジェセル王のピラミッド
ギザにあるピラミッドより古く、
最古のピラミッドだと考えれている。
それ以外の形として、
「屈折ピラミッド」がある。
カイロ南35㎞のダハシュールに。
スネフィル王のピラミッド
上部と下部で傾斜角度が違うので、
「屈折ピラミッド」と呼ばれている。
何故こうなったのか、
はっきりとした理由は分かっていない。
技術的な問題、
あるいは完成を急いだなど諸説ある。
屈折ピラミッドから北方1㎞に、
スネフィル王が建造した、
もう一つのピラミッド、
「赤のピラミッド」がある。
このピラミッドが、
初の「真正ピラミッド」といわれている。
余談だが、
スネフィル王は、
ギザのピラミッドで有名なクフ王の父。
ピラミッドが盛んに建造されていた時期、
ファラオの力は絶大であった。
建造の技術が次第に高くなり、
ピラミッドの形は階段→屈折→真正と変遷。
そのため、
真正・屈折・階段と3種類の形がある。
しかし、
その後ファラオの権威が失われるにつれ、
ピラミッドは徐々に建造されなくなった。