「ゲーテ」と聞いて、ドイツの文学者とすぐに思いつくのは博識な方ではないだろうか。
名前ぐらいは聞いたことがあっても、日本ではあまり馴染みがないという人も多いはず。
そんな日本の、東京都北区を歩いていると、『ゲーテの小径』という通りに出会う。
いったい「ゲーテ」と「北区」に、どういう関係があるのか。
実は記念館があるため、そう名付けられたのである。
本日の訪問先
『ゲーテの小径』
驚くほど、ただの道である。注意深く見ると、細かい装飾や案内があるので気づくようになっている。しかし、急いで歩いていると、たぶん気づかないだろう(笑)
ゲーテとは?
1749年、ドイツ生まれ、詩人、文豪、科学者と多彩な人物であった。
小説『若きウェルテルの悩み』、詩劇『ファウスト』など、幅広い分野の作品が数多く残っている。
1832年に死去。最後の言葉は、「もっと光を」だったといわれている。
北区との関係性は?
「ゲーテの小径」に、「東京ゲーテ記念館」がある。
つまり、「東京ゲーテ記念館」が建てられたことにより、「ゲーテの小径」という名称になったのである。
そうすると違う疑問が浮かぶはず。「東京ゲーテ記念館」とは、何か?
東京ゲーテ記念館
粉川忠によって建てられた、ゲーテに関する研究機関・資料館である。
粉川忠は、茨城県出身の実業家であり、ゲーテの研究者でもある。師範学校時代に、『ファウスト』を読んだことで、ゲーテの虜となり研究するようになった。
そして、ゲーテ生誕200年を記念し、財団法人東京ゲーテ協会を北区王子に設立。後に、一般財団法人となった。
東京ゲーテ記念館は、もともと渋谷区に建てられていたが、手狭になったため北区に移転した。
研究者だけでなく、一般の人も見学ができるようになっている。玄関左手にはインターホンがあり、中に入る際には、鳴らしてから入館する。
行かれる方は、開館期間(4月から6月まで、8月から12月まで)が短いので、公式サイトを見てから訪れるのがベスト!
ゲーテ記念館前ポケットパーク
東京ゲーテ記念館の前に、小さな広場がある。
ゲーテに関する碑が複数あり、生い立ちなどを知ることができるようになっている。
「ゲーテ記念館前ポケットパーク」の碑
「ゲーテ年譜」の碑
粉川忠が感銘を受けた「ファウスト」の碑。
まとめ
もし「ゲーテの小径」を偶然通りかかったなら、驚きと、ゲーテを知ったという満足感を得られるだろう。
しかし、「ゲーテの小径」を目的に訪れると、少々がっかりする感は否めない。全長約700mぐらいの道と、あまり長くないため。それに、ゲーテに関する碑や、道に施された細かい装飾等を全て見たとしても、30分ほどで終わってしまう。
だから、東京ゲーテ記念館が開館している時に、訪れるのが良い!しかし、開館時期が、1年の内半年ほどしかないので、必ず公式サイトを開館しているかどうかチェックしてから向かうのが吉!
東京ゲーテ記念館へ行かれる人のために、基本情報を最後に記載。
ちなみに「ゲーテの小径」は、道路のため、24時間いつでも見ることが出来る。街灯もあるので、夜でも問題ない。
「ゲーテの小径」東京ゲーテ記念館
開館時期:4~6月、8~12月
開館時間:11時から16時30分
休館日:日・月、祭日、および展示準備期間
入場料:無料
電話番号:03-3918-0828
住所:東京都北区西ヶ原2-30-1
東京メトロ南北線「西ヶ原駅」より徒歩5分
公式サイト:https://goethe.jp/
地図:
東京ゲーテ記念館の前の道が、「ゲーテの小径」