通称・地震の科学館「東京都北区防災センター」北区西ヶ原

 

日本に住んでいると、1度は地震を体感したことがあるのはないだろうか。その揺れの大きさは、「気象庁震度階級」と呼ばれる日本独自の基準で定められている。名称は難しそうだが、誰しもが聞いたことのある「震度4」や「震度3」といった言葉である。

 

2011年3月11日に発生した「東日本大震災」、実際に揺れを経験した人も多いだろう。家具が倒れたり、窓が割れたりした人も、中にはいるのでは。

 

地震が発生したときに、どのような行動をとるのが正しいのか。もし家が倒壊した場合、どこに避難すればよいのか。平和な日常では意識しないが、もしものときのために知っておかなければならない。

 

そういった防災意識を高める施設が、東京都北区にある。

 

本日の訪問先

東京都北区防災センター

『東京都北区防災センター(地震の科学館)

 

別名、地震の科学館といわれているように、地震の基礎から対策まで紹介されている。さらにセンター内には、地震の揺れを体験する装置もある。また、災害が起きた時には、北区災害対策本部のバックアップ施設となる。そのため、施設3階には備蓄倉庫も完備されている。

 

 

地震の揺れ体験

地震の科学館

大通り側の1階では、地震の揺れを体験することができる。体験時刻は、10時、11時、・・・と1時間刻み。

 

地震の揺れは、前述の通り「気象庁震度階級」で決められている。そして揺れの大きさを「0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7」の10段階で表す。

 

7以上の階級はないため、極端な話地球が割れるほどの揺れでも、「震度7」になる。それでは「震度0」とはいったいどのような揺れのことか。地震計では検知するが、人には感知ができない揺れを指す。

 

地震の科学館

装置では、震度7までの揺れを体験できるようになっている。また、だたの揺れだけではなく、「関東大震災」「阪神淡路大震災」「東日本大震災」など過去に実際発生した大地震の揺れも体験できる。

 

体験して思ったことは、震度5ぐらいまでの揺れだと、まだ何とか動ける。しかし、震度6や7の揺れになると、身体を動かすのは非常に難しい。そのレベルの揺れになると、揺れがおさまるのをただ待つだけになる。

 

 

展示ホール

東京都北区防災センター

凄惨な現場・・・。実際に起きた「阪神淡路大震災」の現場写真をもとに復元したもの。地震体験した後にこれを見ると、様々な気持ちが脳裏に浮かぶ。

 

「何も対策していないと、こういう風になってしまうかもしれない」

「こういう状況になった場合、どうすればよいのか」

 

気が引き締まる思いで見ていると、「あれ?!」となった。

 

地震の科学館

冷蔵庫に置かれた「北区の王子」の餃子パッケージは、「餃子の王将」のパロディではないか?!

 

この再現現場を見ると、もしものときに備えて、必ず地震対策しなければならないと考えるはず。けれど、どういった対策を行えばよいのか分からない方もいるだろう。そこは、ご安心を!

 

東京都北区防災センター

実際の住居内を模した展示があり、事細かく対策が書いているので、どなたでも分かるようになっている!

 

地震の科学館

そして、もし避難した場合、どのような生活になるのか。想像しやすいように、避難所模型が置かれている。

 

 

地震の知識を高めるコーナー

地震の科学館

 

「地盤の液状化現象実験」「地層のずれや断層のひずみをみる実験」「地中の様子が分かる模型」「日本付近のプレート模型」「すじかいを使ったゆれに強くなる仕組み」といった触って学べるエリア。

 

各々の説明は省くので、ぜひご自身で見て欲しいところである。その中でも、「地盤の液状化現象実験」は、非常に印象的だったので、これだけご説明!

 

東京都北区防災センター

右と左のボトルを見比べてください。

 

(1)左側には、青い球が砂のに乗っている。右側は、青い球が砂のに入っている。

 

(2)右側のボトルに振動を与えると、砂の中に埋まっていた球が浮き上がり、左側と同じようになる。

 

仕組みは、振動によって砂の液状化が起こり、球が砂の表面に浮かび上がる。(水の中で、ボールが浮くようなイメージ)

 

実際の地震で液状化現象が起きた場合、何が問題かというと、建物が転倒や倒壊につながるかもしれないこと。先程のボトルで見た、振動(揺れ)で青い球が浮かび上がった現象が起こるのである。簡単に解説すると、それまで砂地盤(砂の地盤)にあった建物の基礎部分が、振動によって、支える力を失ってしまうからだ。

 

このように1階にある展示ホールでは、地震の基礎から対策まで紹介されている。また、もし大地震が発生した場合、どうしたらよいのかといった、その後の行動についてもしっかり解説されている。

 

1階だけかと思いきや、2階もあったので参考までにご紹介。

 

2階

地震の科学館

階段には、過去の災害写真が展示されている。地震だけでなく、噴火など様々である。

 

東京都北区防災センター

「普賢岳大噴火」の解説コーナーや、「阪神淡路大震災」で子供達が見た震災の絵画が紹介されている。

 

 

まとめ

日本という国に住んでいれば、地震とは切っても切れない関係。その揺れを体験できる施設であり、地震の全てが解説されている。

 

もし「震度6」や「震度7」の地震が発生したとき、すぐに安全な行動をとれるかどうか。揺れることが分かっていても、身体を動かすことさえままならない状況のため難しい。それが、突然発生した場合、なおさら何も出来ないのが普通である。

 

だからこそ、普段から地震について心構えしなければならない。大地震が発生しても、居住エリアをできるだけ安全に保つ対策。さらに、避難場所を前もって確認し、避難用の荷物や食料の備蓄など。

 

このように前もって準備しておかないと、とっさの時には行動できない。そして、ときどき防災センターを訪れ、意識を高めるだけでなく、新しい防災に関する知識を得ることも重要である! 

 

 

 

東京都北区防災センター(地震の科学館)

開館時間:9時30分から17時まで

 

休館日:月曜(祝日の場合開館し、翌日)、祝日(土曜日の場合、開館)、年末年始

 

入館料:無料

 

電話番号:03-3940-1811

 

住所:東京都北区西ヶ原2-1-6

JR京浜東北線「上中里駅」より徒歩5分

メトロ南北線「西ヶ原駅」(1番出口)より徒歩5分

 

駐車場:なし

 

併設カフェ:なし

 

併設ショップ:なし

 

外国語対応:一部タイトルのみ英語・中国語・韓国語対応。解説含め、ほぼ日本語表のみ表記。

 

WiFi:なし

 

サービス:多機能トイレ、エレベーターあり

 

公式サイト:

http://www.city.kita.tokyo.jp/bosai/bosai-bohan/bosai/shobosho/kagaku/

 

地図: