配当性向とは、当期純利益にたいして年間配当金の割合
配当性向とは、当期純利益にたいして企業が株主に支払う年間の配当金の割合です
(配当金=企業の利益の一部を株主に還元するお金)
前回説明した配当利回りは株価に対して、
今回説明している配当性向は当期純利益に対して
という違いがあります
求め方は配当性向(%)=1株あたりの年間配当金÷1株あたりの純利益(EPS)×100
または配当性向(%)=配当支払金総額÷当期純利益×100
※1株あたりの純利益(EPS)=当期純利益÷発行済み株式数
(例)
当期純利益:2億円
発行済み株式数:100万株
年間配当金:100円
1株あたりの純利益=2億円÷100万
=200円
配当性向=年間配当金÷1株あたりの純利益×100
=100円÷200円×100
=50
配当性向は50%となります
配当性向から何が分かるか?
・株主にどれだけ利益を還元しているのか分かる
1株あたりの純利益と1株あたりの年間配当の割合がわかります。配当性向が高いほど利益をより多く株主に還元しているということです。
配当性向の注意点
・配当性向が低いからといって、利益が出ていないわけではない
例えば配当金が0の場合、配当性向は0%です。利益が出ていても将来へ投資するために配当金が0の企業もあるからです。
→しかし、なかには業績悪化のため配当金0円の企業もあります
・配当性向が高いからといって、配当金が高いわけではない
(例)
A社 1株あたりの純利益 100円 配当性向 5%
B社 1株あたりの純利益 200円 配当性向 3%
を比べてみます
A社の配当金は5円です。一方、B社の配当金は6円です。
このように配当性向が高い場合でも純利益が低いと、配当金は低くなります。
配当性向のまとめ
・配当性向は、株主への利益還元率を表している
・計算式は、配当性向(%)=年間配当金÷1株当たりの純利益×100
または、配当支払金総額÷当期純利益×100
・配当性向低いということは、必ずしも利益が低いということではない
・配当性向が高いからといって、配当金が高いわけではない