東京大学、赤門が有名な、最も偏差値の高い大学。日本で1番優秀なという意味で、日本の最高学府と称されることがある。
しかし、この言い回しは間違いである。なぜなら、最高学府とは、最も高度な学問を修める学校のことであるから。
要するに、最高学府の意味を考えると、大学院にあたるだろう。だが、辞書をみると、一般的に大学全般を指す言葉とのこと。
話はややこしくなったが、東京大学も他の大学(最高学府)と同じようにミュージアムがある。
本日の訪問先
『東京大学総合研究博物館』
東京大学本郷キャンパス内にある、1966年に開館した博物館。それゆえ、なかなか味わいのある外観。ちなみに、本郷キャンパスとは、あの赤門があるところ。
いざ、博物館!
中に入ってみると、外観からは想像できないぐらい綺麗。2016年、リニューアルオープンしたため。
1階と2階に分かれており、常設展示以外に1階では、企画展示と特別併設展示が開かれている。また、研究ラボも併設されており、研究者の実際の様子もうかがい知れる。
1階 常設展示
UMUTコレクションラボ
建物入って、すぐ。
説明はなく、自分でタブレットや紙を見て「この展示品が何なのか」探検のように知ること、学ぶことが出来る。
「アメリカ大陸最古の黄金製装身具」「オオミヤシの種子」「日本の油田の原油標本」「アオザメ、ヒグマ、イノシシの脳」「ネアンデルタール幼児生体復元」など46種類が展示されている。
研究ラボ
棚には、数多くの化石が収納されている様子
標本回廊
引き出しの中にも展示品があり、まるで本物の研究室の棚みたいになっている。
放射線炭素年代測定室
展示の奥には、実際に使われている測定器があり、隣には研究室がある。
測定器は、動植物の生存していた年代を特定するために使われている。仕組みは、次の通り。
動植物は、死ぬと同時に体内への新しい炭素の補給が止まる。そして、身体の中の炭素の量は、ある一定の割合で減っていく。したがって、動植物の中に今残っている炭素量を調べると、さかのぼって生存していた年代を特定できるのだ。
1階 企画展示
『家畜 -愛で、育て、屠る-』
(2019年6月30日まで)
TBS『クレイジージャーニー』に出演したこともある、日本の獣医学者である遠藤秀紀が展示監督。
研究資料の箱
研究資料を入れる箱を使った演出
透明板張りの中には、研究資料がわん雑に置かれている。もちろん、演出だと思う。
天皇陛下の馬
1979年(昭和54年)に当時のアルゼンチン大統領から、皇太子殿下(現・上皇陛下)に贈られた2頭である。
ファラベラと呼ばれる、世界最小のウマ品種の1つ。俗に、ポニーとも呼ばれる。ポニーは、小さなウマ品種に対する総称である。
巨大牛のはく製
奥:ホルスタインの雄(オス)
肩まで181㎝の巨体、体重はゆうに1トンを超す。ミルクを出す雌(メス)は、半分ぐらいの体重であり、雄とは大きさが全く違う。
手前:イタリア・トスカーナ地方の肉牛
世界最大のウシといわれ、2mを超す雄の記録が残っている。
ニワトリの剥製
世界各地の家禽ニワトリが一堂に揃う、見る人を圧倒する数
いったい何体のニワトリがいるのか?!
100種類は、ゆうに超えているだろう。
1階 特別併設展示
『人類先史、曙ー東京大学所蔵の明治期人類学標本』
蓮華紋瓦当
ハート形の複弁蓮華紋が特徴。
現在の中国東北部から朝鮮半島北部にかつて存在した国家・渤海。その国で8世紀半ばから滅亡の10世紀初頭までみられた模様。
右が古く、左が新しい。
顔壺
真ん中、弥生時代中期の土器
2階 常設展示
なかなか年季の入った階段を上がる。
海外学術調査で得た研究成果や資料が、2階には展示されている。
まとめ
土器、ホルマリン漬けの生物、人骨、昆虫標本、幅広い分野のものが展示されている博物館 。
資料や標本といった展示品だけでなく、実際の研究ラボや測定器が置かれている。それだけでなく、内装や展示の仕方なども含め、まるで研究室のように演出されている館内。
来館者自身あたかも、研究者の一員のような気分になれる。
東京大学の収蔵品は膨大な量のため、同じキャンパス内に『健康と医学の博物館』という博物館もある。そして、ここ本郷キャンパス以外にもミュージアムが開設されている。
東京駅近くのインターメディアテク
小石川ミュージアム
どちらも入館無料なので、興味を抱いた人はぜひ!
デート向き ★★★☆☆
子ども向き ★★☆☆☆
外国人向き ★★★☆☆
(5段階評価、★が多い方が向き)
東京大学総合研究博物館
開館時間:10時から17時まで
休館日:公式サイト要確認
入館料:無料
電話番号: 03-5777-8600
住所:東京都文京区本郷7-3-1
東京大学本郷キャンパス内
各線「本郷三丁目駅」より徒歩4分
併設カフェ:なし
併設ショップ:なし
WiFi:あり
公式サイト:http://www.um.u-tokyo.ac.jp/index.html
地図: