ネット通販で買った商品を受け取るとき、荷物を送るときにお世話になる宅配業者。
中でも黒猫がマスコットキャラクターのヤマト。見たことがない人はいない。日本各地に広がっている配達網。
それだけの輸送を可能にするには、大きな物流センターが必要だ。日本最大級の施設が、羽田空港の近くに建設された。「羽田クロノゲート」と呼ばれている。
物流センター内は、一般の人でも見られる。予約は必要だが、見学ができるのだ!!!
本日の訪問先
『羽田クロノゲート』
「クロノゲート」は、「クロノス(時の神)」と「ゲートウェイ(出入り口)」を組み合わせた造語。物流の玄関であり新たな時代の幕開けを目指しているとのこと。
広大な敷地には、物流センター以外の施設もつくられている。地域との共生を目指し、障害者雇用のカフェ、保育所、スポーツ施設など。
見学コースの受付は、この建物に。中に入る前、あることに気付いた人もいるだろう。入口の約10m~20m手前、地面を見て欲しい。なぜか名言の刻まれた金属プレートが25枚程順に並んで埋め込まれている。
たとえば「未来のことは考えない、それはすぐにくるものだから」アインシュタインの言葉だ。どうやら時に関する格言のようだ。「羽田クロノゲート」の由来となった「時の神(クロノス)」からだろう。
それらを見てから、いざ建物内へ。
中には、羽田クロノゲート全体模型が置かれている。
他に、「ヤマトの車(ウォークスルー)」と開発物語。右奥には「大きなクロネコのぬいぐるみ」。さらに右手奥には「クロネコヤマトのグッズ」が展示されている。見学が始まるまで、待ち時間も楽しめる!
見学コースの流れ
「受付」→「100THANKS」→「見学者ホール」→「見学者コリドー」→「集中管理室」→「展示ホール」という順路になっている。(見学コース内は撮影禁止)
※所要時間は、約90分
1:受付
見学開始時間の30分前から受付が始まる。係りの人から「今から受付始まります」とお知らせあり。受付時に見学者用セキュリティカード(ロッカーのカギ付き)とパンフレットを受け取る。
※受付のフロアには、トイレなし
2:1000THANKS
開始時間10分程前に、エスカレーターで上階へ。連絡通路を通って、いよいよ物流棟へ向かう。開始時間ぎりぎりに到着すると、遅れた感じになるのでご注意を!
物流棟に着くと、セキュリティカードを使って中に入る。もし必要のない荷物がある場合は、ロッカーへ預けよう。トイレもあるので行きたい人はこのタイミングで。
ヤマトの歩みが説明されたテーブルがある。ところどころにキューブが埋め込まれている。それは外せるようになっており、歴史と感謝の言葉が書いてある。
参考までに、創業は1919年。2019年に100周年を迎えた。
3:見学者ホール
アジア各地の木材を使ったホールになっている。宅急便や羽田クロノゲートのことを説明した映像を視聴。
大事なことだが知らない人もいる「宅急便」という名称。本来、荷物を輸送する際に使う言葉は「宅配」。
なぜ「宅急」というのか。それは、ヤマトが商標登録しているため。ゆえにヤマトの宅配サービスは「宅急便」という。
4:見学者コリドー
いよいよお待ちかね、工場の内部を見ることができる。荷物が目の前をどんどん流れていく。行先ごとに自動で仕分けされ、24時間年中無休で動いている。
また通路のところどころに映像を見るスペースがある。仕分けや、上層階の役割を紹介。
1階と2階は荷物の仕分けエリア。上層階は付加価値機能エリアと呼ばれている。
どのようなことを行っているか。生活家電や精密機器の修理やメンテナンス、家具家電のレンタル、お部屋の清掃・整理、スピード通関など。業務内容は多岐にわたるが、ヤマトの基本事業である輸送と結びつくもの。
5:集中管理室
仕分け作業の大半は自動で行っている。まれに荷物の詰まりなどのトラブルが発生する。そういった場合に異常を知ることができる管理室。
セキュリティ上の関係で、普段は部屋の外から内部は見えないようになっている。スイッチを入れると透明ガラスが曇りガラスになるスモークガラスを採用。
6:展示ホール
プロジェクションマッピングで物流の価値を説明。またヤマトの事業に関するキャッチコピーが壁に書いている。その下には、引き出しがある。中は、ゲームや本や映像など様々な仕掛けになっている。より詳しくヤマトを知ることができるように。
また仕分け作業を模したお土産受け取りコーナーもある。お土産は全9種類あり、1人当たり3種類受け取ることができる。ランダムになっている。そのため、たとえ3人居ても全種類コンプリートできるかは分からない。(ボールペン、シール、メモ帳、クリップ、クリアファイル、ふせん、テープなど)
まとめ
社会科見学ともいえる「羽田クロノゲート」への訪問。いったい荷物がどのようにして送り先から届け先まで運ばれてくるのか。知らないのが通常だ。
けれど物流センターを見学することによって、普段は目にすることのできない中の様子が分かる。なぜこのような施設が必要なのかということも理解できる。簡単に説明すると、スピード輸送が可能になるからだ。
イメージでいうと飛行機が分かりやすいかもしれない。たとえば成田空港に到着し、次の便が羽田空港から出発する場合。もしこの2つの空港が一緒であれば、利用者は便利なうえに時間短縮できる。関西でいうと、伊丹空港と関西空港にあたるだろう。
このように荷物の配送拠点が1ヶ所に集まると、今まで以上に早く輸送ができるようになる。多くの人にとって、荷物は早く欲しいもの。それを可能にしてくれるシステムだ。
そういったことを学べる施設であった。荷物を受け取ったときに「いつもありがとう」と誰しも心から感謝するだろう!
デート向き ★★★☆☆
子ども向き ★★★☆☆
外国人向き ★★☆☆☆
(5段階評価、★が多い方が向き)
羽田クロノゲート見学コース 基本情報
開館時間:日によって開始時間が異なる
※9時30分~、14時~、16時30分~、18時~など
休館日:毎週月曜(祝日の場合、開館)、お盆、年末年始
入館料:無料(所要時間90分)
※要予約 、同一月内の申し込みは2回まで
電話番号:03-6756-7180
※9時から12時まで、13時から17時まで
住所:東京都大田区湯島11-1
京浜急行空港線「穴守稲荷駅」より徒歩5分
各線「天空橋駅」より徒歩10分
駐車場:なし
併設カフェ:あり(見学の建物とは別)
※ 8時から18時まで(土日祝・休み)
サービス:多機能トイレ、エレベーター、無料のコインロッカー
写真撮影:NG(見学コース内)
外国語対応:案内ガイドは日本語のみ。映像を見る場所に音声ガイド、または字幕あり(英語・中国語)
イベント:通常の見学コースとは違うこども向けイベントが定期的に開かれる
公式サイト:
https://www.yamato-hd.co.jp/facilities/haneda-chronogate/
地図: